電験三種ドリル

電験三種の変圧器最大効率

鉄損=銅損の負荷率を求める

更新日: 出典・確認日 ↓

先に答え

最大効率はその負荷の銅損と鉄損が等しいとき

電圧・周波数・力率を一定とする近似モデルでは、その負荷での銅損が鉄損と等しくなる条件から最大効率の負荷比を求めます。

この記事で確認すること

01 負荷比xで銅損を表す

負荷比xで銅損を表す

鉄損をPᵢ、定格電流時の銅損をP_Cₙ、実際の電流と定格電流の比をxとします。抵抗が一定なら、その負荷での銅損はx²P_Cₙです。鉄損は一定電圧・一定周波数の近似で一定と扱います。

本記事のxは変圧器の定格に対する負荷の比です。施設管理の「平均需要電力÷最大需要電力」で定義する負荷率と、同じ言葉が出ても意味が異なります。

02 最大効率となる負荷比

最大効率となる負荷比

定格容量Sₙ、一定の力率cosφに対して出力はxSₙcosφ。効率はη=xSₙcosφ/(xSₙcosφ+Pᵢ+x²P_Cₙ)です。出力と損失はWまたはkWへ単位をそろえます。

分母・分子をxで割ると、損失側にPᵢ/x+xP_Cₙが現れます。この和が最小となる条件はPᵢ=x²P_Cₙ、したがってx=√(⁠P⁠ᵢ⁠/⁠P⁠_⁠C⁠ₙ⁠)です。平方根を取らずに比だけを答える誤りに注意します。

03 負荷比が決まってから効率を求める

負荷比が決まってから効率を求める

求めたxでの出力と銅損を元の効率式へ戻します。最大効率の負荷比と、効率η自体は別の答えです。容量VAのまま有効出力として使わず、力率も反映させます。

計算上のxが運転可能な範囲の外に出た場合は、無条件にその負荷で運転できるとは読みません。式の数学的な最大点と、指定された負荷範囲での最大点を区別します。

04 全日効率は電力量の比較

全日効率は電力量の比較

全日効率は一日の出力電力量を、入力電力量で割る指標です。各時間帯の効率を単純平均するものではありません。負荷ごとに出力電力量と銅損電力量を計算し、通電している時間の鉄損電力量を加えます。

瞬時の最大効率だけでは、一日の運転の有利・不利までは判断できません。変圧器の基本で換算と損失を確認し、時間の集計は需要率・負荷率と区別します。

出⁠典:日本電気技術者協会「変圧器の効率、全日効率の計算」。公表問題や同資料の数値例は転載していません。

よくある質問

鉄損と定格銅損が違うと最大効率になりませんか?

実際の銅損を負荷比の二乗で変え、鉄損と等しくなる負荷を求めます。定格時に等しい必要はありません。

最大効率は力率を使わず求められますか?

この近似モデルの最大点xは損失比から求まりますが、効率の値は有効出力を使うため力率が必要です。

出典と確認日

数値・条文は次の一次資料で確認しています。確認日: 2026-11-08

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