電験三種ドリル

電験三種の水力発電出力

有効落差・流量・効率の入れ方

更新日: 出典・確認日 ↓

先に答え

水力出力は流量と有効落差と効率から求める

水力発電の出力は、流量と有効落差に水車・発電機の効率を掛けて求めます。

この記事で確認すること

01 総落差から損失分を引く

総落差から損失分を引く

総落差Hから水路の損失水頭hを差し引くと、有効落差Hₑ=H−hです。摩擦などによる水路の損失を引いた後のエネルギーが、水車で利用できる部分になります。

問題で最初から「⁠有⁠効⁠落⁠差⁠」が与えられているなら、同じ損失をもう一度引かないようにします。図の取水側・放水側の水位と、数値が何を表すかを対応させます。

02 出力式と単位をそろえる

出力式と単位をそろえる

流量Q[m³/s]、有効落差Hₑ[m]、水車効率ηₜ、発電機効率η_Gを用いると、発電出力P[kW]=9.8QHₑηₜη_Gです。係数9.8は水の密度を約1,000 kg/m³、重力加速度を約9.8 m/s²として、WをkWへ換算した形です。

効率は割合で代入します。総合効率ηが既に水車と発電機を含むなら、ηₜやη_Gをさらに掛けません。何段階の損失を考慮した値かを欄外へ書きます。

03 流量と水量、出力と電力量

流量と水量、出力と電力量

量単位の例意味
流量Qm³/s単位時間に流れる水の体積
水量m³ある時間に通過・貯留した体積
出力PkWその時点の発電の大きさ
電力量WkWh出力を時間で積み上げた量

一定流量が続く時間t[s]なら水量はQtです。一方、電力量をkWhで求めるなら、出力kWに掛ける時間はhです。秒と時間を同じ欄で扱わないでください。

04 逆算では求めたい量だけを残す

逆算では求めたい量だけを残す

必要流量ならQ=P/(⁠9⁠.⁠8⁠H⁠ₑ⁠η⁠ₜ⁠η⁠_⁠G⁠)、有効落差ならHₑ=P/(⁠9⁠.⁠8⁠Q⁠η⁠ₜ⁠η⁠_⁠G⁠)です。単位をそろえた後に式を変形し、効率を掛ける向き・割る向きを点検します。

水車形式や発電方式の全体像は発電の整理へ。燃料の投入から計算する火力の熱効率とは、入力エネルギーの形が違います。

出⁠典:資源エネルギー庁「水力発電の導入・運転人材育成研修テキスト」1.1.1、水力発電の原理と発電力。

よくある質問

落差は総落差を入れますか?

水車・発電機の実出力を求める式では、水路の損失を差し引いた有効落差を対応させます。

総合効率と水車効率を両方掛けますか?

総合効率に水車効率が含まれているなら重ねて掛けません。与えられた効率の定義を確認してください。

出典と確認日

数値・条文は次の一次資料で確認しています。確認日: 2026-11-08

このサイトは一般財団法人電気技術者試験センターとは関係のない学習用サービスです。法令の解釈や実務での運用は、所管の官公庁や専門家に確認してください。編集方針

関連する記事